2006年11月17日

F1鈴鹿観戦記2006-8 さらば鈴鹿

10/8(日)その2

いにしえのF1マシンのデモランが終わったら、間もなくドライバーズパレードの準備が始まった。オーナーさんが運転する、これまた古(いにしえ)のオープンカーが、コースインしてグリッドに着かんとする。サーキットビジョンに目をやると、琢磨とシューマッハが談笑しながらクルマに乗り込まんとする映像が映っていた。なんか、鈴鹿ラストランに向けてのちょっとした演出にも見えて、可笑しかった。

シューと談笑しながらクルマに向かう琢磨

パレードも終わり、残すは決勝レースのみとなった。今となってはそれまでの時間をどう潰したかは記憶にないが、「気がついたらその時が来ていた」という感じだった気がする。レーススタートの30分前。いよいよピットオープンになり、おのおのグリッドに着くためにコースインする為のレコノサンスラップに入る。このラップは、時間内ならピットレーンを通過することにより何周でもマシンの様子をみることが出来るが、もちろん使った分の燃料は返しては貰えないので、予選上位のマシンは無駄には走れない。映像で見ると分かるが、予選が下位のマシンは燃料搭載量を、予選後に決められるので多めに積んでおけるので結構ぶん回して走っているが、上位チームはギリの燃料だから、低い回転数でトロトロ走っている。傍から見るとちょっと危なそうにも見える。

そういえば今年、バーレーンだったかどこかで、シューマッハが誰かに突っ込んだか突っ込まりしてたような…。

レコノサンスラップ その1レコノサンスラップ その2

全車グリッドに着いたあと、ピットクローズとなり、いよいよスタートまで15分ほどとなった。開会式典が続く中、場内を見渡すとホンダの応援スタンドでは人文字を作って盛り上げていた。映像で見ると分かるが、ダンロップ脇の自由席も、今年は人がびっしり(文字通り)張り付いているように見える。ホンダの応援スタンド
国歌斉唱や開会宣言も終わり、いよいよフォーメーションラップ。そのころには、既に場内はがやがやとした盛り上がりを見せていた。目の前をマシンがいくときは、トラクションコントロールの設定がスタート用なのか、スタート練習で全開にした時にけたたましい音をさせながら通り過ぎる。それがまた十数台と続いて来るものだから、本当にやかましい瞬間だ。だけど、この瞬間が、レース前の緊張感をより増長させるスパイスとなり、「ああ、いよいよか」と強く思わせる瞬間でもあり、昔から大好きな、なんとも最高の瞬間なのだ!

さすがにこの時ばかりは、その排気ガスの影響か目がチカチカするけど(笑)。

フォーメーションラップ その1フォーメーションラップ その2

そうした喧噪が遠くに去った数十秒後、僅かなノイズと共に、鈴鹿最後のレースがスタートした。シューマッハもマッサも綺麗なスタートを決めたせいもあるのだろうか、斜め後ろの席ではフェラーリ(シューマッハ?)ファンのおねいさんが、歓喜の雄叫びを上げていた(笑)。30秒ほどで、既に肉眼で見えるところまでやってきたと思ったら、あっという間に目の前から消えていった。F1マシンというのは、本当に速いものだあね。そんでもって、ちょっと一息着いたかなと思ったら、遠くの方にカーンという音が聞こえだし、既にシューマッハは西ストレートを駆け上がってきているのが分かる。そして、またもやあっという間に多少長くなった集団が去っていくのだ。

レーススタート!うきゃ〜〜ってな轟音で通り過ぎます

てなわけで、ここから先は、このように実況風に展開していたら、いつになったら書き終えられるか分からないのでサクッと割愛するけど、結果はご存じのようにシューマッハは2回目のピットのあとエンジンブローでリタイヤ、見事アロンソが優勝して2連覇を成し遂げた。TVの中継では、地上波はCMでカットされてたし、CSの方でも確か煙を吐くところから映っていたように記憶しているが、実際には、ダンロップを駆け上がりデグナーに向けてターンしてきたあたりで、既にエンジンは異音を発していたからシューマッハはアクセルを閉じ、スローダウンしていた。ボクもその時はサーキットビジョンで他のことを見ていたのだが、その「異音」で気がついて、目をやるとちょうど目前でフェラーリが失速していくところで、その後、デグナーに差し掛かったら白煙を上げて見えなくなったと記憶していている。その時は、例の斜め後ろのおねいさんは、まるで断末魔の叫びのような奇声を発していることが、さほど気にもならないくらいに場内はかなり騒然としていたし、その場にいた殆どの人が、シューマッハの鈴鹿ラストランの終焉を惜しんでいた。

F1マシンからバンに乗り換えピットに戻るシューマッハファイナルラップ〜チェッカー
ウィニングラン その1(アロンソ)ウィニングラン その2(琢磨)

今年はボクらも鈴鹿が最後と言うことで、「グルメ通の近藤真彦監督オススメの店」で肉を食って帰ろうと予約していたこともあり、「ちゃんと表彰式を見てから、のんびり帰りましょう」ということにしていたので、レースが終わってからもじっくり、じんわりと余韻を楽しんでから席を立ったが、みんな考えることは同じなのか、大分時間は経っていたはずなのに、まだまだ人の波は絶えることが無く、愛車(…って、ホテルのママチャリのことね)の元に辿り着くまでに、恐らく15〜20分くらい掛かった気がする。
例のサーキット道路のシェル前交差点は無法地帯と化していたし、多少殺気立っていたようにも思う。そんな鈴鹿も、今年で最後と思ったら、その光景を写真におさめずにはいられなかった(笑)。


「まと場」の予約は6時にしておいたが、今回の足となってくれた190E様には衛星のお助け付きカーナビが付いているので、裏道を利用してすいすい。のんびり向かっても5時過ぎには到着してしまった。店に入ってお伺いをたてたら、予定より早くてもOKとの事。早速、多分今まで食したこともないであろう但馬牛の網焼きとすき焼きに舌鼓を打つ。こんな時間に晩飯を食うのも、今年に限ってはもう無いだろうな(笑)。そして、満腹になったところで帰路に着いたが、その頃には既に渋滞はどえらいことになっていたので、カーナビ便りに海づたいに北上し、伊勢湾道の「みえ川越IC」で高速に乗った後にはクルマも減り、気分ものんびり、ペースものんびりでとことこと帰ってきた。東名川崎で降り、TACHIさんの駐車場近くのファミレスで諸々の精算やら、KAZUさんを芝浦まで送り届けたりして、結局我が家に帰還したのは午前3時頃かな。色んなロスを計算に入れなければ、実質は6時間少々で帰って来れたことになるから、それほど混雑は影響しなかったようにも思える。

こうして、1990年の初鈴鹿から16年の長きに渡って17回通った鈴鹿通いも一旦はおしまい。宿を出る時、常宿の女将さんは不在でちゃんとしたご挨拶も出来ず、ちゃんとしたお礼も出来ず、それが少々心残りなわけだが、まあまた、そのうち復活するのではないかと個人的には思うので、またその時はお世話になろうと思ってるから、ま、それまでお預けということで。

さらば鈴鹿。まあ、また来ますよ、きっと。

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や〜、結局8回にも及んだ超大作になっちゃいました。稚拙な文章で読みにくいところも多々あるとは思いますが、お許し下さい…てか、ま、「お察し下さい」(^_^;)

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