予想どおりモンツァで発表
いよいよ、その時が来ましたね。どうやら時代が望み、F1もまた次のステップに入るようです。
イタリアのモンツァ・サーキットで行われた、2006年F1グランプリ第15戦イタリアGPの優勝会見の中で、時の人ミハエル・シューマッハ選手が、今シーズン限りでの引退を発表いたしました。とても静かな会見で、感慨深そうに話していたのが印象的でした。いくらアンチの人でも、本当(マジメ)に望んでいる人は、実際はそういないんじゃないかと思うところですが、かくいうボクも、「ま〜だまだ衰えてないんだから、若いのには負けんだろうに。でもやめちゃうの?」って想いが強いです。
思い返せば91年、当時のセブンナップ・ジョーダンの有望ドライバー、ベルトラン・ガショーの不祥事に乗じて(って書くと聞こえが悪いね)、彗星の如くF1界に現れたシューマッハ。これほどまでに大成しまくり巨大な金字塔を打ち立て、しかも、このまま行けば、かなりの確率で、見事に勝ち逃げ状態にてF1界を去ることが出来るできるという、希に見ぬ幸福な人ですな〜。
ボクがF1にはまってからのドライバー、例えば、ピケ、プロスト、マンセル。誰1人として、こんなにハッピーな形で引退会見をした人はいないと思います。かのアイルトン・セナにいたっては、志半ばにて強制的に去らねばならんかったわけだし。
それがあーた、なんてったって、これまで247回戦ってきて、今回のレースで90勝目です。チャンピオンだって、7回も取っちゃったんです。今年取れたら8回目、正しく、シューマッハの記録を破れるのは数十年後のターミネーターでしょう。
「これだけは取っておいて!!」…っていうポールポジション回数の記録も、空気読まないでさっさとセナを抜いちゃったし、数々の記録を更新しまくってきましたよね。まあ長きに渡って強いチームで走ってたんだから、しょうがないってのもあるけど。…あ、でも決勝の出走回数だけは、パトレーゼに負けるみたいだけど。
大満足していただかないと、みんな化けて出ます。まあ本人は、「ホントならまだまだやれるのにな〜。走りたいんだけどな〜」みたいに満足していないようなところもありそうですけど(本音では)。
さて、個人的な話をすると、シューマッハを知った最初の頃は、ボク自身ミカハッキネンのファンだったということもあり、どうしてもマカオGPでの印象が大半を占め、ボク自身はこやつはあまり応援できなかった口です。
ドライバーの質としてはもちろん認めてます。凄いドライバーだと思ってましたし、それは今も変わりません。日本でのF3000のレースも観ましたし、富士でのインターリーグF3でも生で観ています。その時点で、やはり「図抜けた奴だ」とは感じていました。
例えば、鈴鹿のシケインの進入。これはやっぱり、唸るしかなかったですね。セナと同等なのはコイツだけだと、当時思ってたもん。ボクはミカの前はベルガーのファンでしたが、ベルガーは、シケインヘタクソでした(笑)。
でも結局、やはり傾倒するドライバーではなかったですね。これに尽きます。
アンチというほどではないですが、元々(アルボレート、マンセル、カペリ、アレジ、ベルガーなどがいたフェラーリ)はフェラーリというチームが好きだったのに、シューマッハが来ちゃったお陰で、心から応援できなくなっちゃったっていう、なにやら「恨みに近い」感情から来ているのかも知れませんけどね(笑)。さすがに最近は随分と和らぎましたが。同じおっちゃん仲間って感じも出てきたし(笑)。
まあ、んなわけで、シューマッハの勇姿が見られるのもあと3戦。
今年の鈴鹿、手遅れになる前にチケットを取っておけて良かったです。こりゃもう、グランプリ週間は嫌がおうにも盛り上がりますよね! 今から覚悟しときます。
個人的にも、ラスト鈴鹿だし、色んな思い出がある土地ですから、万策尽くして(!?)楽しんでこようと思います。
コメント[2]
昨夜は、久しぶりにフジTVを見てました。でも、レース終了後の表明については何も知らなかったんです。
チャンピオンシップの天王山だし、なんといってもモンツァを見逃す訳にはいかないと、そそくさと仕事を切り上げて、泡くってシャワーを浴びて、酒・肴セットを用意して (^^; TVの前に座ったら...ああ、(引退を)表明するんだなあと。
レースは、何かが噛み合っていたというか、噛み合っていなかったというか、サイコロが導かれたように転がっていった...訳判らないですけど、若い衆にはこれからがあるからいいじゃないですか(笑)。だけど、マッサ君! もう少しタフになってくれいです。
さて、放送が終わってジーンときてました。つい杯を重ねてしまう訳ですが、飲み過ぎるといけないので、予防策に朝ご飯兼用のスパゲティを多目に造って食べながら、いてもたってもいられず、あちらの方に酔っ払いながら数行書いたしだいです。とりあえず何か書きたかったのですね。
シューマッハが牽引したF1の時代は、自分達が車を縁として知り合い楽しく遊んだ時代とおおよそ重なっているというか、フェラーリに乗ってからは完全にリンクしているですよね。時代が変わっていったのは、向こう側(F1)だけでなく、こちら側もそうです。だから、何かじ〜んときてるのですね。
私は、シューマッハが大好きというより、フェラーリというチームで走るドライバーが好きなんだと思います。プロストを除きますが(笑)。突き詰めれば、先代ビルニューブの鮮烈な印象が多くを支配しているのかもしれません。
今更ながらに、セナの質量の大きさを感じるなどと向こうには書きましたが、衰退の予兆から散華までも閃光のように燃え尽きて消えてしまった途方もない喪失感に対して、シューマッハの場合はこの数年間タフに闘った分だけ損しているような...だから、くすぶって煤が付いて消えていくより今で良かったんだと思います。ニール・ヤングも、かつて Lust never sleeps! と歌ってたなあ。久しぶりに聞きたくなってきました。
残る3戦、そして鈴鹿はスゴイことになりそうですが、今回は鉄壁の独車でよかったですね(笑)。目一杯楽しもうじゃありませんか。
Posted by KAZU at 2006年9月11日 11:47 | 返信
ども、KAZUさん。
> 私は、シューマッハが大好きというより、フェラーリというチームで走るドライバーが好きなんだと思います。
ほぉ〜そんな感じですなんですね。「フェラーリというチームで走るドライバー」…。
思うに、今のフェラーリは、結局シューマッハが作り上げたような感があるので、なかなかそういう見方は出来ないでいるワタクシです。アーバインがいた頃はまだ良かったけど。
ちなみに、ボクはドライバーのドライビング・スタイルから入る事が多いですが、それから言ったらシューマッハも好きな部類のはずなんですけどね(笑)。若い頃は今より更にアグレッシブだったし。まあ、アグレッシブはアグレッシブでも、そのベクトルがちょっと違ってはいましたが。やんちゃの種類というか。
> 残る3戦、そして鈴鹿はスゴイことになりそうですが、今回は鉄壁の独車でよかったですね(笑)。
ホント、今年は独車で大助かりです。Tさんに感謝ですな。
そうそう、先月末に起きた事件(上のレポート)が、鈴鹿での道中で起きていたら…と思うと、かなりゾッとすることでありますしね(^_^;) 渋滞なんかにハマったらお手上げでしたから。
あとちょっとで11万キロ。ちょっともう、さすがに油断大敵感がひしひしと(笑)。
Posted by kimozzi at 2006年9月12日 02:01 | 返信
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