2006年9月12日

黄モ象日記:生涯2回目のオーバーヒート

もう大分経ってしまったけど、忘れないうちに書いておこうかなと。久々のトラブルだったし、かなり緊迫したものだったので。

去る8月29日、この日から数日、防衛庁近くの小さなスタジオで仕事をすることになっていた。それまで、少し暑さが和らいで、大分過ごしやすくなりつつあったと記憶しているけど、その日はかなり暑い日になった。これが原因かどうかは分からないけど…。

11過ぎに家を出たから、まだまだピークではなかったと思うけど、目黒駅近辺を通過する頃、なんだかエアコンが効かなくなってきたな…と、信号待ち中にふとメーターに目をやると、水温が100度を超えようとしている。

「え?」と思いつつ、そのまま観察していたら、そのままドンドン上がっていくような気配だ。

こりゃヤバいと、とりあえずエアコンを切ってみた。以前にも、過熱しすぎるとHI側のファンが機能しなくなって、結果コンデンサーが冷えずにエアコンが効かなくなり、その末に水温が上がっていったことがあったので。

で、走っている間は、なんとなくだけど少しは下がるか、とりあえずは維持している。でも水温が高いことには変わらないから、熱風側にして、ブロアファンを全開にして走ることにした。あとから思えば、この時点でちゃんとファンが動作していなかったのかも知れない。エンジンがやかましいので、HI側のファンが回り続けているかどうかは、車内からは確認出来なかった。リレースイッチの音も聞こえてなかったような気はするけど…。

で、そこからスタジオまで距離にして倍以上。前と水温計を6:4くらいの割合で見つつ、冷や冷やしながらも、なんとか近くまでは到着できたんだけど…。

実はそのスタジオ、なんと、パーマネントな駐車場が無いらしく、普段は近隣のコインパーキングを利用することになっているらしい。で、普段ならそうは埋まることはない…と、スタジオの人はいうわけだが?、ついていないときは重なるもんで、その日は全く空いてなく、その時点から駐車場探しの旅に出ることになってしまった。

再びエンジンを掛けると、水温は120度近くを差している。このまま走っちゃって平気なんだろうか?…とは思うが、これから仕事なんだし、クルマはどこかに入れなきゃいけないしでどうしようもないわけだ。んで、このクソ暑い中、恐縮したけど道案内が必要なので、スタジオのおねいさんに助手席に乗って貰いそろ〜りと出発。またまた水温計と睨めっこしながら30分ほどぐるぐる回り、なんとか1台空くのを見つけて、おずおずとクルマを停めて、エンジンを切ったその刹那……!!!

水温計が一気にレッドゾーンへ飛び上がった。
もうね、見ちゃったもんね。その瞬間を。
バコーーンと一気にいくところをね。

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2006年9月11日

予想どおりモンツァで発表

shu-monza.jpgいよいよ、その時が来ましたね。どうやら時代が望み、F1もまた次のステップに入るようです。

イタリアのモンツァ・サーキットで行われた、2006年F1グランプリ第15戦イタリアGPの優勝会見の中で、時の人ミハエル・シューマッハ選手が、今シーズン限りでの引退を発表いたしました。とても静かな会見で、感慨深そうに話していたのが印象的でした。いくらアンチの人でも、本当(マジメ)に望んでいる人は、実際はそういないんじゃないかと思うところですが、かくいうボクも、「ま〜だまだ衰えてないんだから、若いのには負けんだろうに。でもやめちゃうの?」って想いが強いです。

思い返せば91年、当時のセブンナップ・ジョーダンの有望ドライバー、ベルトラン・ガショーの不祥事に乗じて(って書くと聞こえが悪いね)、彗星の如くF1界に現れたシューマッハ。これほどまでに大成しまくり巨大な金字塔を打ち立て、しかも、このまま行けば、かなりの確率で、見事に勝ち逃げ状態にてF1界を去ることが出来るできるという、希に見ぬ幸福な人ですな〜。

ボクがF1にはまってからのドライバー、例えば、ピケ、プロスト、マンセル。誰1人として、こんなにハッピーな形で引退会見をした人はいないと思います。かのアイルトン・セナにいたっては、志半ばにて強制的に去らねばならんかったわけだし。

それがあーた、なんてったって、これまで247回戦ってきて、今回のレースで90勝目です。チャンピオンだって、7回も取っちゃったんです。今年取れたら8回目、正しく、シューマッハの記録を破れるのは数十年後のターミネーターでしょう。

「これだけは取っておいて!!」…っていうポールポジション回数の記録も、空気読まないでさっさとセナを抜いちゃったし、数々の記録を更新しまくってきましたよね。まあ長きに渡って強いチームで走ってたんだから、しょうがないってのもあるけど。…あ、でも決勝の出走回数だけは、パトレーゼに負けるみたいだけど。

大満足していただかないと、みんな化けて出ます。まあ本人は、「ホントならまだまだやれるのにな〜。走りたいんだけどな〜」みたいに満足していないようなところもありそうですけど(本音では)。

さて、個人的な話をすると、シューマッハを知った最初の頃は、ボク自身ミカハッキネンのファンだったということもあり、どうしてもマカオGPでの印象が大半を占め、ボク自身はこやつはあまり応援できなかった口です。

ドライバーの質としてはもちろん認めてます。凄いドライバーだと思ってましたし、それは今も変わりません。日本でのF3000のレースも観ましたし、富士でのインターリーグF3でも生で観ています。その時点で、やはり「図抜けた奴だ」とは感じていました。

例えば、鈴鹿のシケインの進入。これはやっぱり、唸るしかなかったですね。セナと同等なのはコイツだけだと、当時思ってたもん。ボクはミカの前はベルガーのファンでしたが、ベルガーは、シケインヘタクソでした(笑)。

でも結局、やはり傾倒するドライバーではなかったですね。これに尽きます。

アンチというほどではないですが、元々(アルボレート、マンセル、カペリ、アレジ、ベルガーなどがいたフェラーリ)はフェラーリというチームが好きだったのに、シューマッハが来ちゃったお陰で、心から応援できなくなっちゃったっていう、なにやら「恨みに近い」感情から来ているのかも知れませんけどね(笑)。さすがに最近は随分と和らぎましたが。同じおっちゃん仲間って感じも出てきたし(笑)。

まあ、んなわけで、シューマッハの勇姿が見られるのもあと3戦。

今年の鈴鹿、手遅れになる前にチケットを取っておけて良かったです。こりゃもう、グランプリ週間は嫌がおうにも盛り上がりますよね! 今から覚悟しときます。

個人的にも、ラスト鈴鹿だし、色んな思い出がある土地ですから、万策尽くして(!?)楽しんでこようと思います。